不動産屋に勤めていてます。賃貸物件の案内はしませんが、たまに契約のお手伝いをします。
地方から東京へ上京された方や、関東圏内に住んでいても初めての一人暮らしの方には
もし、首都直下型地震がおきたら?と契約の最後に簡単に自衛と備えの必要性をお話してます。
30年の間に首都直下型地震の来る確率は70%と言われています。
首都直下地震発生直後の様子
東京、神奈川、千葉、埼玉では大きな被害があると想定され、なかでも、人口や建物が密集する都市部は大きな被害が出ると考えられています。
首都直下地震がおきたらどうなるか、時間ごとに被害を見てみましょう
地震発生直後の状況
具体的な建物の被害総数を見てみましょう
18万棟の建物のうち、老朽化した木造建物が倒壊し、ビルやマンションの倒壊や中間階の圧潰が発生する。
東京湾岸及び河川沿いの液状化しやすい地盤の地域を中心に、約 2 万棟の建物が沈下・傾斜被害を受け、継続的な居住や日常生活が困難となる。
震度6の揺れに耐えられる構造の家やマンションはあります。が、それはあくまで、構造上のものです。地盤も、しっかり調べてくださいね。
火災の被害は相当なものです。
建物の倒壊、火災によって、行き場を失う人がたくさん出ますね。
そのほか、相模トラフ沿いの大地震の場合、津波の被害も想定されます。
屋外転倒物、落下物の被害
東日本大震災時、横浜では震度5の揺れで建物の中高層ビルの外壁タイルが落下し、地面は地割れをおこしながら揺れてる動画を見たことがありますが、震度6以上の地震が来たら、老朽化した雑居ビルが隙間なく立ち並ぶ場所では、あちこちからガラスや外壁が落下してくることになるのでしょう。落下物による死者も出ます。
地震発生後の人の流れ
阪神淡路大震災時、余震が続くため、避難所の建物には入らず校庭などの外で過ごす方も多かったそうですが、都心の場合には避難所の中も外も人で溢れかえるとことになるのでしょう。
もう既に水や物資が行き渡らない人が出ます。
地震発生当日〜2日後の様相
外は、自動販売機が転倒しブロック塀、ガラスの破片、看板が落下し散乱しているなかで、さらに余震が襲います。
避難所は人でいっぱい。コンビニは水も食料もない状態です。
そして、夜は停電のため真っ暗です。それか、あちこち燃える火災で明るいか。
地震発生当日から〜2日後の被害状況
避難する時は通電火災を防ぐためにもブレーカーは落として避難してください。防げることは防ぎましょう。
道路状況、人の流れ
車の走行中に地震がおきその場から離れる場合は、鍵をつけたまま、もしくは座席などわかりやすいところに置いて、ドアはロックせず車を端に寄せてその場を離れてください。
ロックをし、鍵を持ってその場から移動してしまうと、緊急車両が通れなくなります。物資も届かなくなります。「ロックはせず、鍵はつけたまま!」と周りの人たちにも声かけをしてください。
道路は規制がはられます。通行禁止になる道路が出ます。道が悪くて行けない場合だけでなく、規制のため、行きたい場所には行けないということが出てきます。
生活への影響、トイレ問題
高層マンションでは非常用電源などが確保されていますが、それが永遠とは限りません。マンション内での災害対策、訓練、十分な備蓄を管理組合で対処しておくことが大事ですね。
トイレと水の問題が早くから出始めます。
地震発生3日後
地震発生から3日目、お風呂にも入れず、飲める水があればまだマシ。という状態です。
交通、人の流れ
平日の昼間、会社で地震がおきたなら、まだ家にも帰れていない状態です。
会社でも企業備蓄の用意はありますか?食料、水、非常用トイレの他にも、スニーカーなどの用意をしておきましょう。
生活への影響、トイレ問題
自宅に避難をしていた人たちも、既にいっぱいな避難所に物資を求めて避難してきます。物資は何もない状態かもしれません。
既にこの頃、仮設トイレは目を開けられない状態になっているでしょう。
おにぎりが食べたい。水が欲しい。
搬送するトラックのガソリンがないのなら
ヘリコプターで届けてくれれば良いじゃないかー
緊急的にヘリポートを設置することは被災者の避難により、スペースが不足すると予測されています。
そのほかにも停電により、照明が不足し緊急的なヘリポートの設置は不可能だと考えられます。
地震発生から1週間後の様相
東日本大震災時、被災地の友人は、髭はボウボウ、自分も周りも悪臭がすごい。おにぎりが1日ひとつ食べられればマシだと言っていました。とりあえず、風呂に入りたいと。東京ではもっと酷いことになるでしょう。
ライフライン
人の流れ
運が良ければバスでやっと、家に帰れるかも?!と思いますが、
都区部の一般道は、被災や液状化による沈下、倒壊建物の瓦礫により閉塞し、通行 できない区間が大量に発生し、渋滞と重なって復旧には1か月以上を要することが見込まれます。すなわち、救助や物資なども届きにくい場所があるということです。
生活への影響
物資も避難所のスペースも足らないなか、在宅避難していた人たちが配給を求めて避難所に訪れます。
震災時に備え、分譲マンション住人がマンション内で過ごせるように、フロアごとに備蓄倉庫があるマンションや、避難訓練を実施しているマンションもありますね。
家での備蓄+マンション内での備蓄が必要です。
人口と建物が密集する都心では、阪神淡路大震災を振り返って
倒壊した建物の下に多くの人が残されることになります。自力脱出困難者が多く出ます。生き埋めです。
東日本大震災の被害の映像を見たことがある方は多いと思いますが、東日本大震災は津波の被害が大きいですね。
25年前の阪神淡路大震災の映像を見たことがありますか?三ノ宮がどうなったか、高速道路は横倒しになり、ビルが根っこから倒壊し瓦礫だらけの映像を見れば、これが東京などの都心部でおきたらどうなるか、さらに東京では木造家屋密集地の火災により火災扇風がおき多くの焼死者が出ると言われています。YouTubeで阪神淡路大震災の映像があります。貴重な映像です。見ておくべきです。
人口と建物が密集する都心では、避難所、遺体保管場所、瓦礫、廃材を置くスペースが足りません。車両がこれないのです。救助や物資の供給も行き届かないと予想されます。
熊本地震や東日本大震災の被災地と、人口密度が高い東京での被災はかなり違ったものになるでしょう。
災害があったときに、組み立てればプライベート空間ができる段ボールベッドなど、設置できる避難所は限られます。
密集する避難所で冬はインフルエンザ、エアコンが効かない夏は異臭と熱気で熱中症。そしてこれからはコロナがあります。撤去することができない瓦礫からの異臭や衛生面も心配です。
「自助」「共助」「公助」がありますが、避難所に行けば、助けてくれる。と備えをしてない人もいるのでは?助けてくれるって?あまいよー!
指定避難所に入れなくても近所の人と物を持ちより、助け合って過ごす。もう、避難所には入れないものだと考えていた方がいいでしょう。いつくるのかわかりませんが、備えだけは必要です。
ハザードマップなどを確認しシミュレーションをしておくことは大事です。
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