あっちこっち手術し、この5年だけで7度入院しています。癌も経験しましたが、手術のおかげで何もなく過ごしています。
手術や入院が決まったら、病気の心配の他に、入院代、手術代、通院治療代いくらかかかるんだろう?とお金も心配になりますよね。
今回は、もしかしたら、2、3万円代で済むかも?という話です。
手術入院のお金の問題【付加給付金で医療費はさらに安くなる保険証を今すぐ確認】
会社員の方は、どこの保険組合に加入していますか?加入している健康保険によって医療費の自己負担額がすごく変わります。
まずは自分の健康保険証の保険者を確認してください
自営業やフリーランスの方は国民健康保険、会社勤務の方は健康保険組合や協会けんぽ、公務員の方は共済組合などの保険に加入し、医療費の自己負担が増えた場合、高額療養費として自己負担を軽減できますが、その基準は所得や年齢によって、医療費の自己負担限度額が異なります。
また、加入している保険者によって、さらに医療費が軽減される仕組みがあるのです。
高額療養費制度と限度額適用認定証について
まさか、高額療養費制度の話するんじゃないですよね?
そんな制度は知っているよ。
高額療養費医療制度や限度額適用認定証について知っている方は付加給付金の話へ進んでください。
ざっくりと、高額療養費医療制度や限度額適用認定のことを見てみましょう。
※高額療養費は、入院中の食事代や保険外の差額ベッド代などは対象外になります。
<高額療養費の自己負担限度額、70歳未満の場合>
所得区分 | 自己負担限度額 |
①区分ア(標準報酬月額83万円以上の方) | 25万2,600円+(医療費-84万2,000円)×1% |
②区分イ(標準報酬月額53万~79万円の方) | 16万7,400円+(医療費-55万8,000円)×1% |
③区分ウ(標準報酬月額28万~50万円の方) | 8万100円+(医療費-26万7,000円)×1% |
④区分エ(標準報酬月額26万円以下の方) | 5万7,600円 |
⑤区分オ(低所得者)住民税非課税者 | 3万5,400円 |
例えば
100万円治療費がかかった場合、窓口会計では3割負担分の30万円を支払うことになります。
高いですね〜。ですが、
この30万円の自己負担分が高額療養費医療制度を利用すればさらに減額することができます。
区分ウ(標準報酬月額28万~50万円)の方が
高額療養費制度を利用した場合の自己負担限度額
8万100円+(100万円-26万7,000円)×1%
=8万7,430円
一度自分で会計時30万円を支払い、後日8万7,430円を超えた分を高額療養費として保険者に手続きをして212,570円を還付してもらうか、
予め、高額になると予測される入院時などには、保険者から限度額適用認定証をもらって病院窓口に提出すれば、8万7,430円の会計で済ませることができます。
どっちみち、8万7,430円の自己負担額には変わりがないということですね。
健康保険組合の独自の付加給付制度で自己負担額がさらに軽減
法定給付の高額療養費とは別に保険組合の独自の付加給付制度がある保険組合があります。
この保険組合の独自の付加給付金がすごいんです。
例えば、A企業が加入しているA保険組合場合
先ほどの高額療養費制度を利用した自己負担額8万7,430円が、さらに、A保険組合独自の付加給付金によって、2万円を超えた分の6万7,430円は還付が受けられる仕組みになっています。
また別のB企業が加入しているB健康保険では自己負担金は25,000円と設定され、25,000円を超えた医療費については62,430円は還付が受けられる仕組みになっています。
医療費が2万円や25,000円自己負担で済むってありがたいですよねー
それぞれの保険組合が独自に設けている制度なので、付加給付金の設定金額は21,000円や25,000円、30,000円など金額は異なります。
自分がどこの保険に加入しているかを調べるには、健康保険証に「◯◯◯保険組合」や「××共済組合保険」など保険者名が書かれています。
残念ながら付加給付金がない場合もある
私は不動産屋です。
不動産業界で転職経験がありますが、付加給付金があるところとないところがありました・・・。
大手不動産などは自社の企業名で保険組合がありますが、中小企業の不動産の中で転職をしていると、
不動産企業が加入できる東京不動産業保険組合に加入している不動産会社もあれば、不動産業界にかかわらず中小企業が加入できる協会けんぽに加入している会社もあり
協会けんぽには付加給付金がありませんでした。
不動産業保険組合の場合は付加給付金によって保険適応の医療費を3万円以上支払った時には、数ヶ月後に還付され、医療費の負担が少なく助かりますが、協会けんぽの時は独自の付加給付金がないので30万円の自己負担なら8万7,430円の支払いが必要になるということです。
会社が加入している保険によって、5万以上の差額。大きいですよねー。
協会けんぽと同じく自営業やフリーランスの方が加入する国民健康保険にも付加給付金がありません。また、組合保険でも付加給金がない組合もあります。付加給付金を廃止した保険組合もあります。
付加給付金の還付の申請や受け取り方
付加給金の申請方法や、払い戻され方、払い戻される時期などは、保険組合によって違います。高額療養費や付加給金の申請をせずとも払い戻される自動払いの場合もあれば、申請書などを提出する場合など企業や保険組合によって違いますので、勤務先や保険組合で確認してください。
医療費とお金のまとめ
加入している保険者によって、自己負担額に、ん万円もの差が出ます。付加給付金がついている組合だと本当に助かりますよね。
自分の加入している保険組合がどんな制度が独自にあるのか、一度確認してみるといいですよ。保険証に書かれている保険組合の名前で検索をかければ、サイトがあると思います。
保険加入者が減ってしまったなどの理由で設定金額の変更や付加給付金が廃止になってしまう組合などもあるので、これから入院される方はは、会社や保険組合に制度や手続き方法などをしっかりと確認してみることをおすすめします。